中国の影
ひさしぶりのアップになった。
このひさしぶりの間、世間で話題になったミャンマー関係ニュースというと、
2005年07月23日
ミャンマー前首相、禁固44年の判決 自宅軟禁へ
2005年07月26日
ミャンマー、ASEAN議長国を辞退 外交の混乱回避へ
2005年07月28日
中国・李外相、突然ミャンマー訪問 憶測呼ぶ
なぜか最近朝日がミャンマー関係のニュースに力を入れているので朝日の記事ばかりになった。キンニュン元首相の44年の判決だが、実際には刑は執行猶予で自宅軟禁が続けられるらしい。
ASEAN議長国問題は以前からささやかれていたように、自ら辞退した。欧米側としてはしてやったりだろうし、ASEAN側としては辞退してくれて胸をなで下ろしたというところだろう。でも、議長国になったほうが民主化への実際の圧力になったのではないだろうか。
議長国辞退のすぐ後に中国の李外相が突然ミャンマーを訪問した。朝日の記事のタイトルのように、いろいろと憶測を呼ぶ訪問だ。まず、中国はミャンマーが議長国を引き受けるべきだという立場だったらしい。そりゃそうだろう、中国自体がオリンピックの開催資格を海外から云々言われ始めている時期なので、ミャンマーが辞退するのは中国にとってまずいだろう。もうひとつ、この時期に中国関連で話題になっていたのが、中国の石油会社がアメリカの石油会社ユノカルを買収する話であった。ユノカルは2/3の鉱区はアジアにあり、ミャンマーでも天然ガス事業を行っている。また、この買収話は安全保障の問題でアメリカ国内で非常にもめていた。李外相が訪緬する前日には、中国海洋石油、ユノカル買収断念、米議会の反発受け という記事も出ていた。アメリカの反発を受けても中国がこんなにしゃかりきになっているのも、石油事情が逼迫しているからだ。また、石油というと、ミャンマーのシットウェから雲南省を通り重慶までパイプラインを引くという中国の計画がある。このように、中国にとって地理的にミャンマーは非常に重要な国である。この訪緬で何を語り合ったのか詳細は不明だ。朝日の記事に簡単にこう書いている。
新華社通信によると、タン・シュエ議長と李外相の会談で双方は、両国の友好と経済、貿易分野での協力強化を確認しあったという。
議長国辞退で傷心のミャンマー君に甘い言葉で近づいてくる中国君という構図を考えると分かりやすい。
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