ミャンマーの柳生一族
ここしばらく、といってもちょっとですが、政治関係の真面目な記事を書いてきましたが、いや~疲れます。このまま行くと、ドツボにはまりそうです。
ということで、今日はちょっと趣向を変えて、雑誌に出ている記事の紹介です。『小説すばる』にあの高野秀行さんが旅のエッセイと称して、『ミャンマーの柳生一族』という連載をやっています。あの高野さんですから、単なる「旅のエッセイ」なわけないです。柳生一族とは、今話題の軍情報局のことです。ということは、今回の政変の主役キンニュンが柳生宗矩。今回の連載の元になった旅は、高野さんが今年の5月ごろに作家の船戸与一氏とミャンマーへ行ったときの話をまとめたものですが、めちゃくちゃおもしろい。シリアスな話を独特のユーモアに包んで面白く書けるのは、この人の生まれ持ったセンスでしょう。ぜひ手にとって読んでください。生身のMIの姿があなたの隣に現れます。
ディスカッション
コメント一覧
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2年前でしたか?ネウィンの娘婿とその息子たち3人の時は、連日テレビに彼らの顔や不正に所有していた十数台の高級車なども何度もテレビニュースで映し出されていましたが、国民には分からない所で、今回は深く静かにことが運んでいる様子。企業の応接室にかかっていたK氏とのツーショットの写真が、どこの事務所からも姿を消し、政府機関でも写真や遺留品は全て撤去されて、歴史の中にK氏が存在していた痕跡がすべてを無き物にするかのようです。賢くてスマートなK氏やMIが、どうしてこのシナリオに気がつかなかったのか?
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たしかに、応接室にはキンニュンはじめ高官の写真がよくかかっていましたね。財布の中に入っていた写真もいざというときには役にたっていたそうですし。
去年の8月にキンニュンが第一書記から首相に変わったときに、いろんな評価がありましたが、このあたりが最初の兆しだったんでしょうか。今年の6月末に行なわれたジャカルタのASEAN外相会議で、ウィン・アウン前外相はラザリ特使らに、「首相は極めて危うい状況にある」と語ったとの報道もありましたが、まさにそのとおりになりました。ある程度は気がついていたようです。気がついても実力行使できる武力を持たないMIだと有効な対処ができなかったんでしょうね。以前、MIが大きな力を持っていたのもネウィンという後ろ盾があったからなんでしょう。「スマート」なMIがいなくなった今、これから先の政治変動がまだまだ続く気がします。