混乱と平穏

ミャンマー時事

ヤンゴンの情報が錯綜している。
当局がデモ隊に実力行使した結果、僧侶が一人死亡したという英語のニュースが複数出ている。

Moment of truth for Myanmar’s military

死亡したのは5人だ、7人だというような噂がヤンゴンで飛び交っているが、本当のことは分からない。それに、海外メディアだと、威嚇発砲だけで警棒で実力行使をしているという内容が多いが、地元では、軍がデモ隊に直接発砲したという情報もある。情報は混乱しているが、いずれにしても、政府はデモに対しては実力行使するということを態度で示した。88年の再来である。

しかし、88年との大きな違いもある。当時はヤンゴンのほぼ全域で大きな混乱が起きていた。デモは無秩序であったし、その混乱に乗じて盗みを働く者も多かった。しかし、今回はデモ隊と当局の衝突現場では大きく混乱したが、それ以外は妙に平穏だという。普段とまったく同じだというのだ。

当局の実力行使が行われた翌日、明日は僧侶と人々がどう動くだろうか。一般論で考えると、このまま徐々に下火になるのが普通である。武器を独占する軍にはかなわない。しかし、僧侶に対して実力行使に出たということで逆に人々の怒りに火がつき、今日以上のデモが続くようだと、もっと多くの血が流れるかもしれない。

それと、デモに参加した僧侶たちの逮捕が今晩からはじまるという情報がある。夜間外出禁止令が出たのもそのためだという。