スーチー氏? スーチーさん?

ミャンマー時事

私が書くミャンマー時事のタイトルには「?」がよくつきます。これは、マスメディアの報道に対して?が多いからです。

最近、新聞などでスーチー「さん」という記述が多いのが気になっています。主要新聞、通信社での記述を調べてみました。最近の記事から5本選んでいます。
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●読売新聞
  スー・チー氏・・・・1
  スー・チーさん・・・4
●朝日新聞
  スー・チー氏・・・・2
  スー・チーさん・・・1
●毎日新聞
  スーチー氏・・・・・4
  スーチー書記長・・・1
●産経新聞
  スー・チーさん・・・5
●日経新聞
  スー・チー氏・・・・1
  スー・チーさん・・・4
●共同通信
  スー・チーさん・・・5
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朝日は古い記事をすぐに削除するようで、サンプル数が3と少ないので評価から除きますが、圧倒的に「さん付け」が多いです。地方紙は共同通信などの通信社の配信をそのまま載せる場合が多いので、やはり「さん」が大勢をしめています。上記の新聞社の中で異なっているのは毎日新聞で、基本的には「氏」で統一しているようです。毎日新聞は以前「ビルマからの便り」というスーチー氏からの文章を連載してたこともあり、ミャンマーについていは他社よりたくさん報道しています。正直に言うと、毎日が「さん」を付けないというのは予想外でした。

私が「さん」が気になったのは、スーチー氏のように有名人&政治家という場合は、さん付けをしないのが普通だと思っていたからです。彼女の場合は反対政党NLDの書記長ですから、通常はスーチー書記長またはスーチー氏(女史)などが一般的表記となるはずです。なぜ彼女の場合だけ「スーチーさん」となるのでしょうか? このあたりの事情に詳しい方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください。

また、「スーチーさん」の頭には、必ず「民主化指導者」「民主化運動指導者」という枕詞が付きます。
「穏健派」キンニュン首相
「強硬派」タンシュエ議長
「民主化指導者」スーチー「さん」
見事に単純化して書いています。ミャンマーの事情に疎い一般の人はこれだけで分かったつもりになるでしょう。でも実際にはずっと複雑です。枕詞を除いた形でミャンマーの政治を見る必要があります。