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熊野古道、ひとり歩き 




熊野
 

熊野の写真

高野山  

小辺路 1日目

高野山→大股

小辺路 2日目

大股→五百瀬

小辺路 3日目

五百瀬→十津川

小辺路 4日目

十津川→本宮
本宮  

小雲取越え

本宮→小口

大雲取超え

小口→那智
那智
   
中辺路 1日目 滝尻→継桜王子
中辺路 2日目 継桜王子→本宮
   

熊野に初めて行ったのは2003年の秋であった。小辺路、中辺路、雲取越えと一人で歩いた。運動不足の体にこたえたが、3日目ほどから体も慣れてきて、歩くことが楽しくなってきた。氷雨も体に気持ちいい。

山の中を歩いて、あることに気がついた。もしかして、日本の山が世界で最も辺境地のひとつではないか。たとえば、ミャンマーのチンやナガの山奥へ行くとたしかになにもない辺境地だ。だが、村があり人が住んでいる。畑もあり人の匂いがする。ところが、熊野の山は麓の里以外は人は住んでいなかった。以前あった村は廃村になり、山道沿いの茶屋や宿は跡形ものなく朽ち果てていた。それに、小辺路の山中では丸一日歩いても誰とも会わなかった。出会ったのは、その昔多くの人々が通っていた記憶だけであった。