序の口 (居酒屋&ミャンマー料理)
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姉ヶ崎駅と長浦駅のちょうど中間、車による無料送迎がある |
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店内はゆったりしてて、奥は座敷になっている。地元の人たちのたまり場 |
今日のアトウ
トマトのサラダ 380円
アトゥ(野菜のビルマ風和え物)は家庭料理で、家によって店によって、具材も和え方も見た目も、まったく異なるが、序の口のアトゥは実にさっぱり。豆の粉などをたっぷり使って濃厚なアトゥも多いが、序の口のものは、トマトに、タマネギ、キュウリ、水菜などが、レモン汁の酸味をきかせてさくっと和えてある。値段も居酒屋プライスで、都内のビルマ料理専門店と比べるとかなり安いが、料理スタッフがすべてビルマ人なので、どのメニューも基本的にちゃんとビルマ料理である。
by
マ・ザベー
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居酒屋でトマトサラダを頼むとビルマ料理が出てくる |
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アトウらしく、揚げタマネギがしっかりのっている |
ベヤジョー・アトゥ 380円
豆を揚げた「ベヤジョー」をタマネギなどの野菜と合えた一品。しっかり辛くて酒のアテによし。
by マ・ザベー
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こっちもしっかりアトウしている |
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ビールとけっこう合う |
序の口サラダ 380円
いわゆるビルマ料理のアトゥではないが、葉もの野菜をたっぷり使った女性にうれしいサラダで美味。どこか韓国のサラダ風。都心の焼肉店で修業したスタッフが多いので、中落ちカルビやクッパ、冷麺、ナムルにチャンジャなど、韓国風メニューも多いも特徴。
by マ・ザベー
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こっちは韓国風 |
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シャキシャキ野菜 |
序の口の自慢料理
ビルマふりかけ
序の口ではオリジナルの自家製調味料も少なくないが、そのひとつ、今人気なのがこれ。日本でこのところ話題の「食べるラー油」を知ったとき、「ビルマのふりかけじゃないか」と思ったとオーナーのジョンさんが言うが、各家庭で作って常備しているひと品を序の口風で出している。入っているのは、鮭、シラス、鶏肉、ナッツ、トウガラシ、ウコン、ニンニク、ショウガ、ピーナツ油、ヒマワリ油、塩コショウなどで、肉系のものも揚げてカリカリにしてから入れるなど、とても手の込んだ一品だ。これをこのまま、白ご飯で握ったおにぎりは、まさにビルマと日本のコラボレーション。旨みと辛みがじわりときいて、絶妙に美味しかった。
by
マ・ザベー
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これが袖ヶ浦で話題の食べるラー油 |
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おにぎりに入れてもウマイ |
串焼き サティ (2本で380円)
居酒屋”序の口”に入って、まず、生で一杯のおつまみを、「さてー」何にしようかなぁ、というところで名づけられた”サティ”。実は、豚の三枚腹をじっくりとマサラに漬け込んで串焼きにした当店オリジナルなのだ。ライムの果汁をたっぷり搾れば、日本酒にもこれまた当店特製の焼酎にもぴったりまったり合いそうだ。串焼きも肉の部位や味付けを変えるだけで、ミャンマー・アキン(BBQ)としてもっといろいろ楽しめるというわけだ。
by ラインボワ
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エスニックな香りでビールが進む |
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こっちは和風 |
串焼き ナンナン (2本で380円)
豚の咽喉仏の軟骨を焼いた、これまた当店オリジナルの”ナンナン”。コリコリっとした歯ごたえがたまらないのだ。ゆずの風味がたっぷり効いた特製みそをつけて食べれば、何本食べても飽きがこない。
上記のほかにも、ウズラ入りつくねの通称”爆弾”など、ヤンゴンのダウンタウン19番通りさながら、串焼きが当店の自慢だ。
by ラインボワ
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コリコリ |
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ムニュ |
ベヤジョー 380円
見た目、日本のさつま揚げである。しかしこちらは、硬くカリッと揚がっている。中
にはミャンマー豆がはいっている。ほかに海産の具もはいっていて、噛むと表面の硬
さは嘘のようで、全体にふわっとしている。ややお好み焼きの食感に似ている。添え
られているタレは甘辛で、これを付けて食べると、なんとなくデザートを食べている
感じになる。酒のツマミにも合いそうで、けしてメインではないけれど、脇では光彩
を放つ一品のようであった。子供たちの手もしぜんと伸びていた。
by アジ春亭
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サクサク |
番外編
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オリジナル焼酎があった |
店のことなど
PANN KABA(花の都)という名の中古車販売店、中古車解体・鈑金業で、袖ヶ浦で事業展開を始めたジョンさんが、この4月にオープンさせた居酒屋。88年に来日し、都内焼肉店ほか日本でさまざまな仕事を経験した。日本で初めて車を買ったとき、19万の価格表示にプラスして手数料ほか15万を支払わなければならなかったことに不条理を感じ、自分で中古車販売店を始めた2003年には「すべてコミコミ」での価格表示で展開。当時は日本初の試みだったようである。11人男ばかり兄弟のジョンさん、兄弟や親戚、知人を呼び寄せ、次々と事業を展開。「考えることが大好き」というだけあって、どの事業でも、ジョンさんのちょっとしたアイデアと熱い思いが実を結んで、一歩一歩、日本での成功を築きつつある。ここ「序の口」の店名は「ジョンの口」のもじり。「料理に3000円払って、代行に3000円払ったんじゃ面白くないでしょ」と、5キロまでの送迎無料を看板にスタート。「みんな安心して飲めるでしょ」とサービス重視の姿勢。採算は大丈夫なの? と聞くと「うちは弟がいっぱいいるからね(笑)」とのこと。ダイナミックな経営方針に感銘を受けた。このほかにもアイデアが多数、たとえば、子連れで来られるように座敷スペースを広くとり、テーブルセッティングに灰皿は置かない(要望があってから出す)。そんな心遣いに安心してか、ファミレスにあきあきしている子連れの若い家族層が、美味しい料理と酒に舌鼓を打っていた(ジョンさんは日本酒好きなので、日本酒も各種、取り揃えている)。タバコを吸うお客も子どもたちが多いと気を使ってくれるそうだ。私生活では、助産師の奥さん(日本人)との間に4人のお子さん。もうすぐ双子が生まれるので6人のパパに。「うちの両親(11人の子持ち)に追いつけるかな(笑)」。小学校ではPTA副会長も務め、パワフルに地域とも関わっている。
by マ・ザベー
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元気のいい女性スタッフは日本人 |
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コックははみなミャンマー人 |
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今回の出席者。背中が見えるのはオーナーのジョンさん |
おまけ
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東京湾アクアラインに寄ってみた(木更津から見る) |
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ここが「海ほたる」、台風のときに来てみたいところだ |
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向こうに見えるのが川崎方面(海ほたるより) |
雑感
●とにかくパワフルでハートフルなジョンさんの人柄と、アイデアいっぱいの店の美味しい料理に、元気をもらって帰ってきた。飲みながら「明日やろうは馬鹿やろう」etc.‥‥‥名言をたくさん聞かせてもらった。送迎があれば安心して飲める。車社会の地方社会では考えてみれば当たり前のことなのだが、日本人にはなかなかできなかったことを、ビルマ人ならではのアイデアとネットワーク、機動力で実現。企業家だなあと思った。外国人ながらPTA副会長まで引き受けてしまうパワーはただものじゃない。次の夢も聞かせてもらったが、まだまだいろんなことをやってくれそうな大きな人。楽しみだ。あ、店のことがつけたしみたいになってしまったけど、料理がちゃんとオイシイのが素晴らしいと思う。特に焼きもの系(焼き鳥)が、素材ももちろんなんだけど、それそれの串にひと工夫あって、日本風、ビルマ風、どちらも美味しかった。
(マ・ザベー)
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ようこそ 日本の”リトル・インセイン??” 千葉県袖ヶ浦(そでがうら)市へ
ラインボワーです。
今回、私のビルマの兄弟たちのお店を自薦させていただきました。また、ウ・モスやマ・サベーも遠路取材をありがとうございました。
日本に渡って10年、20年と、そこでずっと住み、働いているミャンマーの人も少なくないと思います。そんな中、今回、紹介したジョンさんのようにレストランだけでなく、車両や貿易など事業を自ら起し、経営し、そして地域のリーダーとして活躍していってくれるアジアからの人たちがいるのは、なにやら嬉しいものです。
”序の口”では今日も、子供連れの家族の憩いの場として、婦人会の集まりの場として、会社の社宅の歓送迎会の場として、地域のコミュニティーセンターのように、人々が集まり、話の輪が拡がります。
どうぞ、みなさま、東京からもそれ以外の地域からも、ぜひお越しください。連絡をいただければ駅(JR内房線姉ヶ崎・長浦)まで無料送迎有り !!
(ラインボワ)
●<ココジィからの続き>
お店では兄弟やその親戚が働いていた。在日の家族全員で切盛りしている感じである。皆、元気があり、日頃萎えている私には、喝をもらったような感じであ る。正直、料理よりも、彼らの生活力に感動をおぼえた。別に彼らに対抗するわけではないが、今から子供を6人作らねば、と妙に焦った。(相手が1人で年子 で頑張っても追いつかないので、6人相手に一気に、などとバカな算段もした)。
長浦の近くに住む人はぜひ訪ねてほしい(近くなくてもいいが)。両方とも、とてもアット・ホームな店である。日本社会の神経戦に疲れたら、ぜひ訪問を。
(アジ春亭)
●アクアライン見学が終わり、「序の口」に着いた。長浦駅と姉ヶ崎駅のちょうど中間、駅まで徒歩で45分くらいかかる。まわりは住宅地で他に店など一軒もない。ここで居酒屋? ジョンさんがこの店を始めるときにはみんな反対したそうだ。そうだろう、私だって反対する。しかし今では大繁盛、彼はちょっと違う。
人がやってないからやってみたいという、オリジナリティーとバイタリティーにあふれている。お客さんへの送迎無料サービス、中古車販売では日本で初めての「コミコミ価格」、子供が6人にPTAの副会長。私など彼の爪の垢を煎じて飲まなければいけない。
そうそう、序の口の料理についても書かなければ。料理は焼き物がおすすめ。特にオリジナルの焼き物がうまい。酒の種類もそろっているので、飲べえにもいい。スタッフの人たちもしゃきしゃきにこにこ働いて気持ちがいい。近くにあったら絶対に常連になるな。
ところで、彼のモットーが「明日やろうは、ばか野郎」だそうだ。これはなかなかうけた。さっそく自分のモットーにもしようと思ったが、この記事をアップするのに1ヶ月かかってしまった。最初からつまづいた。やはり私にはこのモットーは似合わないのだろうか。
地元に根付いて活躍するミャンマー人が内房にいたなんて予想外だったし、刺激を受けた一日だった。千葉からだと電車で30分くらい、ココジーと序の口、ぜひ寄ってみてください。
(ウ・モス)
取材日時 |
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2010年9月4日(土)17:00〜 |
参加者 |
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マ・ザベー
ラインボワ
アジ春亭
ウ・モス(撮影) |
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