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ミッチーナ Myitkyina

  ■残念ながら閉店しました。
場所
JR高田馬場駅 早稲田口より徒歩10分

地図
住所
新宿区西早稲田3-20-1 stonewall bldg. 2F
電話
03-6676-4905
営業時間
平日 11:30〜14:00, 17:00〜23:30
土日 11:30〜23:30
席数
30席程度
休み
年中無休
創業
2009年12月26日
客層
平日は日本人が多く、土日はビルマ人が多い
特徴
カチン家庭料理を中心に
 
早稲田通りをてくてく歩いて10分ばかり。「お米ラーメン」が目立っている。

2階に上がればミッチーナ

 

窓が大きく解放感のある店内。柱や天井はコンクリート打放しでちょいしゃれている。

 



今日のアトウ

ガペットゥ 700円

油のジューシーさといい噛むとクシャッとつぶれる舌触りと言い、豆腐の揚げを細切りにしたものだと思い込んでいたら、魚のさつま揚げということだった。旨みは抜群。これときゅうりの細切りに、ガーリックとシャンツァイの香り。柔らかい揚げとカリカリしたガーリックフライの食感のコントラストがおいしい。口にしたときにはタイのソムタム(青パパイヤのサラダ)に似てると思ったが、それは唐辛子のピリ辛感ときゅうりの舌触りからみたい。ソムタムみたいに口に突っ張らず、食べ易くてどんどん食べてしまった。
by クリエゾヴォウノ

油揚げのような薩摩揚げ、食感がおもしろい

アメィダータウンチャウトゥ 600円

牛肉の乾し肉の細切りに唐辛子とハーブ。乾し肉は、まだ噛みごたえがあるという程度にもどされていて、肉を食べてる感あり。自分の中の野性性がよみがえってきた(冗談です)。かすかに残る乾し肉の香りにねぎやシャンツァイのスパイス&ハーブが利いていて箸が進み、誰も見ていなかったら全部食べてしまうところだった。
by クリエゾヴォウノ

うまみが詰まった干し肉。ハーブが食欲をさそう。

 

ミッチーナの自慢料理


ウェッタードトゥー (豚の内臓の和え物) 700円

日本ふうに言えば「もつの和え物」である。「もつ煮」の汁が、砂糖醤油でなく、薄い酢汁になっている、といったふうな料理である。スパイスも加わっていて、やや辛い。肉は柔らかくなっている。たぶん肉は水煮して、酢汁と和えたのだろう。お店の美少女に、これは、カチンでは、どんなふうに食べるの、と聞いたところ、白いご飯と一緒に食べるの、とはにかんで答えた。可愛い娘である。ま、娘は置いて、たぶん、この料理は、そのピリ辛が、暖かいご飯と合うのである。サラダとして食べるには、ちょっとハードだから、やっぱり、ご飯のおかずというのが、正当の位置なのだろう。
by あじ春亭

見た目は肉肉しているが、食べるとあっさりとしている。ヤンゴンで見かけるモツ煮込みと似ている。

 

カチン風串焼き

・豚のおっぱい串焼き   1本120円
・豚のナンコツ串焼き   1本120円
・鶏のボンジリ串焼き   1本100円

カチン風という串焼きのメニューはたくさんあって、珍しいものが多かったので、特に日本であまり見かけない種類を頼んでみた。「串焼き」という言葉をあなどるなかれ。日本のマイルドな焼き鳥やもつ焼きの気分でパクつけば、口から火を吹くこと間違いなし。ニンニク、しょうが、ミャンマーの山椒、パクチー、バジル……といったたくさんのスパイスたっぷりに味付けされた串焼きはガツンと辛い。しかし、美味い! 「豚のおっぱい」の何ともいえぬ弾力性のある食感、「豚のナンコツ」のとてつもない歯ごたえ、「鶏のボンジリ」のジュワッとひろがる脂のうまみ。これらにたっぷりすぎるスパイスが絶妙に合って、ビールがガンガンすすむのだった。食材は輸入しているとのこと。
by マ・ザベー

ビールの友!

 

トウフジョー  450円

初めてのミャンマー料理。これは辛くないからと(辛いの苦手)、勧められるがまま食べた。本当はタレなんかもあったのだが、辛そうなのでやめた。ひよこ豆のトウフを揚げたものだが、半分に割るととろっとしている。味は淡白。ひよこ豆の味そのままかな?親しみやすい味。
by ぽた

本当は5切れあるのだが、写真を撮る前に一切れ食べられてしまった。

絶妙な揚げ加減。タレもうまかった

 

カチンチェ (カチン風牛肉煮込み) 600円

カチン版牛丼いや牛皿、牛肉づくしの一品だ。肉は細かくカットされているが、吉野屋の牛皿よりずっと厚い。牛肉を煮込んだタレは、一見、吉野屋のそれのようだが甘くない。甘さなど微塵も感じられないハードボイルド牛皿だ。口に入れると「牛肉だ!」と自己主張する肉の味が口の中に広がり、その後にピリッとくる唐辛子の辛さとハーハーヒリヒリするカチン山椒の刺激。山椒といっても日本のうなぎ屋で出てくる山椒とは大違いで中国山椒に近い。20年近く前、雲南省ではじめて火鍋を食べたときのことを思い出した。本物の火鍋は拷問だ。口の中全体が山椒の強烈な刺激で味どころではなかった。口がビリビリと痺れ口そのものが3倍大きくなった気がした。まさに火鍋だ。これをうまいなどという人がいたらその人は食べたことがないか、嘘つきか、特異体質の人だ。というくらい、中国山椒は無敵である。雲南省とカチンは隣同士なだけあって山椒も似ていた。しかし、このカチン牛皿は山椒を使ってはいるが量が少ないためか、快いさわやかな刺激だ。ただ、これを単品で食べるにはちょっと重い。そこで出てきたのがご飯。白いご飯の上にまぶす。牛皿から牛丼に変身だ。ご飯と牛肉のハーモニー、一気にみんなの人気メニューに格上げされ、大盛りご飯2皿に普通盛りを1皿頼むことになった。ところで、このご飯がいつも食べているものとちょっと違う。「中国米?」との声が上がったので店の人に聞いてみると、日本米とタイ米をミックスしているそうだ。カチンの米に近づけるための知恵だ。という具合にカチンチェにはカチンが詰まっていた。
by ウ・モス

分け入っても分け入っても牛肉

 

ンガーパウン (バナナの葉で包んだ魚の蒸し物) 600円

見た目、まっ黒である。ふっくらした魚がまるごと、黒い燃えカスに包まれている、という感じである。ぎょっ、とするが、しかし、見ているうちに、その魚のぽってり感といい、カス(たぶん細かい野菜やスパイスや出汁のまぜ合わせ)のまぶし方といい、どこか気品がある。これは、高級料理なのではないか、と判断された。確認すると、やっぱりそうだった。高級料理だったのである。魚はテラピアである。最初、ピラニアと聞き間違えてしまい、おお、と思わず、指をひっこめたが、筆者の過剰反応であった。で、さっそく魚の中に箸をつっこんで、白身を食べたが、実に美味であった。淡白で、舌に、すっ、となじむ。骨がけっこうあったが、そんなに硬くはなく、よけるのも簡単であった。魚を包むカス、というか汁は、魚の身とは対照的で、実に辛い。この辛さは、並大抵ではなく、40度くらいの風邪にいい、と思ったほどであった。40度の熱も、この辛さでは逃げだし、風邪はいっぺんに治る。そのくらい辛い。筆者は辛いのはニガ手なので、ひたすら、ほじくって、白身のみを食べていた。
by あじ春亭

 

外見で判断してはいけない。外はまっ黒で刺激的な味だが、中はまっ白で上品な味

 

チャーザンジョー (ビーフン野菜炒め) 700円

ミャンマー料理では定番の春雨&野菜炒め。 子どもたち用に辛くないものをと頼んだが、 とてもうまみのある味に仕上がっていて、 子どものみならずビールのつまみにも美味しかった。
by マ・ザベー

 

珍しいカチン料理が並んだ中に定番の一品。カチン料理も引き立つし定番も引き立つ。

 

ミッチーナサンカウスエ (お米ラーメン) 700円

見た目気に入った一品に手を挙げてみたら、何と当店の目玉料理。うわぁ、責任重大・・・! それにしてもヒネリの無いネーミング・・・。だが店先では店名よりもデカい字で記されている。文字通りお米で作られたきしめん風の平べったく柔らかい麺。歯触り良くてスルスルっと美味しく頂ける。肉と韮ぐらいのシンプルな具の構成ではあるが、企業秘密の(と言うか、お店の方が日本語で説明しづらい)濃厚なスープからは、胡椒や山椒のほどよいピリ辛感が後を引き、どこか薬膳風の上品な香りが漂う。カチン族がかつて茶馬古道と呼ばれた山のシルクロード交易によって手にした雲南省等周辺各地の食材を駆使して作り上げた秘伝のスープと麺らしい。そこにはラーメンなんて物差しでは到底測れない民族の歴史と誇りが込められている。とは言うもの畏まる必要は全く無く、同じ中華料理に慣れた民族同士、ラーメン感覚で楽しんでほしい、という思いも入ったネーミングなのだろう。スープ有り無し、鶏肉・豚肉の選択OK。
by Ling Mu

深い椀にたっぷりと入っている

見た目辛そうだが、それほどでもない。薬膳風の上品な味

 

鶏と米粒のスープ 700円

土鍋に入ってきた。米粒はよく煮込んであるため、ほとんど溶けているのでとろっとした感じ。独特のハーブの味がするのだが何かわからず、、、辛め。骨付き鶏肉が入っていて、いい出汁がでている。
by ぽた

 

底のほうにはとろとろになったごはん。これも薬膳風味

 

カチン里芋と野菜のスープ  500 円

ねとっとやわらかい里芋とさっと火を通しただけの歯ごたえあるホウレン草を具に、鶏がら、しょうが、ニンニク、塩漬けにしたミャンマーのタケノコなどで煮込んだスープ。鶏がらはアジアの地鶏なのだろうか、大地を駆けめぐるかのようなワイルドな風味が独特で、「臭い……」と敬遠する人もいたが、酸味があって、とろみのあるスープに、ミャンマー現地を思い出した。
by マ・ザベー

夏の日の干し草の香りを思い出す、素朴な風味


 

番外編

ココナッツミルクとタピオカのデザート、オーノタウチョー(200円)に子供たちもにっこり。

店で使っている香辛料や調味料。左上が山椒、右が干し納豆、下が干し発酵たけのこ。

ジャー オウンさんの言葉が証明された。やはり女の子のほうが強いようだ。



店のことなど

「日本にミャンマー料理の店は15年くらい前からあったけど、カチン料理の店はなかった。カチン州は以前は観光でも行けなかったし、カチン民族を知ってもらいたい、カチン料理を知ってもらいたい、という気持ちではじめました。日本人にもミャンマー人にも、知ってもらいたいです」と語るのは、店長のジャ オウンさん。カチン州出身の3人とシャン州出身の1人の女性たちで店を切り盛りする。みんな料理が趣味で、特にカチン料理は「嫌いな人はいない、美味しい料理」と胸を張る。料理を楽しんでもらいたいからと、日本のビルマ料理店には必ずと言っていいほどあるカラオケも置かず、美味しい料理を食べてもらうことにこだわる。ではカチン料理の特徴とは、と聞くと、「すっぱい、しょっぱい、辛い、体に良い」と返ってきた。ニンニク、しょうが、ハーブをたくさん、「薬膳のような」材料を使い、ビルマ料理に欠かせない「油」もほとんど使わないのだそう。焼く、蒸す、煮る、と日本の料理に近い料理法が多いという。またカチン族はキリスト教徒が多いため、ミャンマーでは珍しく、女性も酒もたしなむのだそう。ちょっとうれしい。カチン料理の店は日本で「マリカ」に続く2軒目。
by マ・ザベー  

店長以下スタッフは全員女性。みんな気さくで明るい。

 

今回の出席者。8名+撮影係=9名


雑感

● かなり辛い。そして、食材や料理は様々だったが、どの料理にも共通する香りがある。聞けば、バジルとミャンマーの山椒とのこと。インパクトのある料理が多かった。かといって、自家製トーフジョーやチャーザンジョー、ミッチーナラーメン(お米ラーメン)などは辛くなく、うま味があって、子どもたちも喜んで食べた。どの料理も美味しかった。そして4人の女性たちもきれいでミャンマー女性らしい恥じらいがあっていい。これまでビルマ女性はお酒を飲まないので、なんだかちょっと距離があったが、若くてかわいいモンモンアウンさんでさえ、「飲みます」と言うのでぐっと親しみがわいた(^_^)v。この、とびきり辛いカチン料理には、ビールは欠かせないのだろうなあ!(
(マ・ザベー)

● カチン料理は、むかーし食べたミャンマー料理の柔らかな味に比べメリハリがあって、私にはこちらの方が合った。豆腐やさつま揚げに肉・魚、発酵食品を使ったスープなど、バラエティ豊かなのには驚き。油っぽくなく程よくスパイシーで、どんどん食が進んでしまった。不思議なのはマリカもミッチーナも、こう言ってはなんだがお店のおかみさんが、マトリョーシカ体型であること。料理がおいしいせいでこうなるのかな。
(クリエゾヴォウノ)

● ほどよい狭さ、皆と一緒にはなせる距離、日本人率が低めでなかなかよろしい。
(ぽた)

●近くの駅からはちょっと離れているが、古書通りの真ん中にある。古書探しをしたあとに、この店に寄り、ミャンマー北部の霧濃いカチンの森に思いをはせるのもいいかもしれない。お店には「天童よしみ」のような可愛い姐さんがいて、和やかな応対をしてくれる。何か質問をすれば、丸い顔をもっと丸くして、懇切に回答してくれる。店内は広くもなく狭くもなく、落ち着いた雰囲気である。
(アジ春亭)

●前回に引き続き再びカチン料理。小さいお店ではあるが、馬場コミュニティにありがちなミャンマー人ぎっしり、ということではなく、周りを見回せばミャンマー人も日本人も自然に溶け込んでいる空間。ミャンマー人客も各々異なる顔つきをした様々な民族の人が和気藹々と料理をつまんでいる。カチンのお母さん、そして美形の女の子達がきりもりする清潔なお店。オススメ料理はやっぱり先に書いた「お米ラーメン」。単純な名前だけど、参加者の子供達が面白がって連呼していたほど覚えやすい名前。周辺には天下一品やラーメン四天王等、有名ラーメン店が軒を連ねるが、持ち前のヘルシー感でこれからも定着していってほしい。これでミャンマー三大少数民族のうちシャン、カチンの料理店がそれぞれ二軒ずつ馬場に誕生した。あとは残る最後の民族、カレン族にもぜひその美味をここ馬場で紹介してもらいたいですね。
(Ling Mu)

●マリカに続き2店目のカチン料理店。ヤンゴンでもカチン州の州都ミッチーナでもほとんど見ないカチン料理店が高田馬場には2店だ。これはある意味すごいことだ。そんな貴重なカチン料理レストラン、ミッチーナは店長以下スタッフも全員女性。3人はミッチーナ出身で、そのうち2人はジンポー族(カチンの中で最大民族)、もう1人はアズィー族(ジンポー族に近い少数民族)。残りの1人はタウンジー出身のシャン族の女性だ。「カチンは女性が強いし、よく働くの」と店長のジャ オウンさん。ミャンマーの中でもカチンの男は戦いに強いことで有名だが、日常生活では女たちに頭が上がらないようだ。そんな女性たちが切り盛りするこの店の料理はカチン度が高い。もうひとつのカチン料理店マリカは、日本人の味覚に合うよう工夫したカチン料理を出すが、ここミッチーナはより地元のカチンに近い料理だ。同じカチン料理店でも方向性が違っていて面白い。ところで、撮り忘れていた写真があったため後日一人で再訪した。写真を撮った後、まかない料理として作った納豆チャーハンをごちそうになった。カチンの干し納豆を使ったもので、日本の納豆より匂いは強いが味はマイルドでうま味がつまっていた。ぜひこれも表メニューに入れてほしい。
(ウ・モス)

取材日時 2010年3月20日(土)18:50〜
飲食代 大人7人子供2人で、
13,190円
参加者 マ・ザベー
クリエゾヴォウノ
ぽた
アジ春亭
Ling Mu
Fuji
ウ・モス(撮影)


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